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わたSHIGA輝く障スポインタビュー 車いすバスケットボール(身) 三元 大輔(みつもと だいすけ)選手

2025年6月19日

みつもと だいすけ

2025年に開催される「わたSHIGA輝く障スポ」の競技のひとつに車いすバスケットボール(身)があります。海外でもご活躍されている、LAKE SHIGA B.B.C所属の三元大輔選手にお話しを伺いました。

Q.車いすバスケットボールを始めたきっかけは?

病気になる前に「リアル」という車いすバスケットボールのマンガを読んでいたことがきっかけです。元々、サッカーをしていたのですが高校生の頃に大きな病気になり、手術を行いました。幸い命を取り留めましたが、走ることが困難になり、当時はスポーツどころではなく生きることで精一杯でした。体調が回復しても高校には戻れませんでしたが、その後「リアル」を思い出し、最初は気分転換になればと思い車いすバスケットボールを始めました。

Q.車いすバスケットボールの魅力は?

国スポのバスケットボールとルールなどの違いもほとんどなくできることに加えて、車いすという乗り物を操る楽しさがある所が魅力です。バスケットボールのスキルと、車いすを操るスキルを掛け合わせるための、技術を探求する楽しみがあります。歴史の浅い競技なので未開拓の部分も多く、理論自体が変わることもあり、だからこそ毎日やっていて発見があります。

Q.競技用の車いすの車輪がハの字になっている理由は?

旋回性能を上げるために車輪をハの字にしています。ハの字にした結果、並走してもお互いの腕が挟まらないようにもなりました。選手のプレースタイルによって車輪のハの字を狭めたり広げたりします。車いすを自ら調整する選手もいますが、私はプロの方に調整してもらっています。

Q.車いすバスケットボールを通じてうれしかったことは?

スポーツを通して友達ができることです。新しいコミュニティーが増えることで、助け合える場が増えますし、そのやり取りの中で自己肯定感も高まるのではないかと考えています。同じ障害を持った人にとどまらず、健常者の方も含め様々な人と支えあいながらみんなでバスケットボールをする雰囲気が私は好きですね。

Q.アメリカでのプレー経験で印象に残っていることは?

アメリカでプレーした1年目は、言語の壁にぶつかり、試合中にうまく意思疎通が取れず、納得のいかないプレーをし続けた結果、スタメンから外れてしまったことがありました。私からコミュニケーションをやめてしまったことが原因だったと感じています。最初は苦手意識がありましたが、少しずつ話すようになり、信頼を回復していきました。また、スポーツとの関わり方、スポーツに対する考え方が国によって違うという気づきを得ました。アメリカでは真剣にスポーツに取り組んでいる選手でも、将来は全く違った職業に就きたいというように、スポーツに対してカジュアルなイメージがありましたね。

Q.アメリカではどんな練習をしていましたか?

朝練が7時からあり、コーチの話のあと実践的な試合が始まります。アメリカでは、ゴール周辺に網を張り、ボールを取りに行かなくてもシュートの練習ができるシューティングマシーンが普及していました。シュートの練習が効率的に行えるので、シュート力のある選手が多かったです。

三元

Q.今後の目標は?

来年度はギリシャリーグにてプレー予定をしています。ギリシャリーグはシーズンが始まるのが遅いので、LAKE SHIGA B.B.Cチームに所属することができれば、わたSHIGA輝く障スポで優勝をしたいです。

Q .わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025に向けての思いをお聞かせください。

東京パラリンピックに出場した選手もわたSHIGA輝く障スポに出るかもしれないので、ぜひ推しの選手を作って、車いすバスケットボールに興味を持ってもらい、競技会場へ足を運んでもらえると嬉しいです。

 

三元 大輔(みつもと だいすけ)選手のプロフィール(2025年1月現在)

2010年 全国ジュニア選抜車椅子バスケットボール大会優勝

2011年 全国車椅子バスケットボール大学選手権優勝

2012年 全国ジュニア選抜車椅子バスケットボール大会優勝

2017年 車椅子バスケットボール全米大学選手権優勝

2024年 ギリシャ1部リーグにてシーズン準優勝

2024年 国内カップ戦準優勝

LAKE SHIGA B.B.C 所属